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アマンタジンのことを少し触れておく。
アマンタジンのインフルエンザAウイルスへの有効性については、アメリカで1964年に報告が出て、ほどなく臨床現場で使われることになった。
その後、アメリカでは広くインフルエンザの治療や予防に使われていたが、あるとき、パーキンソン病のクリニックでインフルエンザが流行した際、予防に使ったところ、パーキンソン症状が治り、パーキンソンにも効くということになった薬である。
わが国では、パーキンソン病の薬として認められ、だいぶ前から使われている。
その後、脳梗塞の一部の患者にも追加承認になった。
だから、内科の人たちはアマンタジンは使い慣れていた薬なのだが、わが国でアマンタジンがインフルエンザ薬として認可されたのは1998年11月になってからである。
しかし、実はわが国でも、1967年から68年にかけて、K本治先生(当時、T大医科学研究所)が代表世話人となり、K先生や、長崎大学のM本慶蔵先生などが参加して、全国的な規模でアマンタジンのインフルエンザに対する有効性に関する治験を行ったのである。
1968年はちょうど香港型の最初の流行で、薬の有効性を示す結果が出たというが、その後、なぜか製薬会社のほうで申請を取り下げ、そのままとなっていたのである。
インフルエンザにどう対応するかをまとめると、次のようになる。
インフルエンザ対策の基本まず、予防としてワクチンを接種する。
ワクチンの効果が出るまで待てないときは、抗インフルエンザ薬を使う。
一方で、ワクチンの流行情報を早く得るためのシステムを整える。
これについては厚生省も力を入れ、現在、サーベイランスのための定点が2400から5000になり、インターネットなどで情報も早く届くようになっている。
そして、新型ウイルスが出た場合は、早くワクチンを製造し接種するとともに、擢患者に対しては抗インフルエンザ薬で治療する。
しかし、いちばん重要なのは、国民や医療関係者がインフルエンザの恐ろしさを認識することである。
すべての対策はここから始まるといっていい。
そして、普段から予防に心がけることと、かかったときには、すぐに医療機関に行くことである。
新しい薬ができて、新局面を迎えると述べたが、これらの薬も、発症して2日以内の投与でないと効果は期待できないのである。
まず、インフルエンザを正しく知ること。
そのための啓蒙活動をしっかりと行うこと。
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